証券の理解を深めよう
鉄鋼、化学なども川下の脱デフレ傾向を背景に、原材料高の価格転嫁も進む。
輸出企業の為替レートの想定も1ドル20〜25円が中心。
足元は下回る円安水準で推移している。
世界経済の最大の懸念材料である米国景気の減速が表面化しなければ、海外売り上げ増加による業績押し上げも期待できそうだ。
主資本利益率(ROE)も9.2%に達し、過去2年ではもっとも高い。
ここ数年の財務指標の改善は顕著だ。
業績拡大を受けて、上場企業は生産能力増強を目指した設備投資も積極化している。
こうした投資が狙い通り実を結べば、2008年3月期以降の息の長い成長シナリオも現実味を帯びてくるだろう。
電機、機械などが2ケタ増益を達成するだけでなく、日本の基幹産業である自動車も好業績が続く。
自動車は部品、素材など業界への波及効果も大きい。
資源・素材型業種の業績が思ったほど悪化しなければ、2ケタ増益による5期連続の経常増益も視野に入る。
日本車メーカーの追い風は足元のガソリン高騰だ。
主戦場の北米市場では燃費の悪い米国車は敬遠され、低燃費の日本車が急速にシェアを伸ばしている。
日本車の販売拡大が続けば、素材や部品、電機などの業界にも波及効果が期待できる。
上場企業が2005年度(3月期決算企業以外も含む)に海外で上げた営業利益は、前の年度に比べて21%増えて過去最高を更新した。
米中を中心に、海外収益が業績動向を大きく左右する傾向は強まっている。
2007年3月期の懸案は最大の市場である米国経済の減速。
これに原油価格の高騰が負担としてのしかかれば、上場企業の連続増益記録がストップする可能性もある。
2000年のIT(情報技術)バブル崩壊以降の米国景気を支えてきた住宅投資は、2006年春になってすでに沈静化の兆しもうかがえる。
米国経済が変調を来せば中国需要も勢いを失いかねない。
上場企業は設備投資を積極化している。
素材、自動車、半導体などの業種では既存工場はほぼフル稼働で、利益を伸ばすには能力増強による数量増が不可欠。
ただ、設備投資増に伴う減価償却費や人件費の増加ものしかかる。
生産能力の増強に歩調を合わせて売上高も伸びれば、固定費増を吸収する好循環も期待できる。
だが海外需要の拡大が止まれば収益悪化に拍車がかかることになる。
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